親になったら知ってほしい!世界の幼児教育~ レッジョ・エミリア ~

こんにちは!元保育士なっぺです🐣

 

最近ではモンテッソーリ教育フレーベル教育など、さまざまな幼児教育が注目されるようになりました。

 

今日はその中で、

個々の意思を大切にしながら、子どもの表現力やコミュニケーション能力、探究心、考える力などを養うのを目的とする

「レッジョ・エミリア・アプローチ」

という幼児教育実践法をご紹介したいと思います。

 




レッジョ・エミリア ・アプローチ

この教育法は私が大学生の時、比較幼児教育学にて森先生という方に教えて頂きました。

そこからこの考えは私の保育観、もしくは人生の基盤となっています。

 

この方は乳幼児教育保育の国際比較・イタリアのレッジョ・エミリア市の乳幼児教育などを研究しておられ、多くの著書や保育原理の教科書なども出版していらっしゃいます。

 

 

まずは レッジョ・エミリア の基盤である創設者の方が書いたこの詩をどうぞ。

 

「冗談じゃない。百のものはここにある。」

子どもは
百のもので作られている。

子どもは
百の言葉を
百の手を
百の考えを
遊んだり話したりする

百の考え方を
愛することの驚きを
いつも百通りに聴き分ける百のものを
歌ったり理解する

百の楽しみを
発見する

百の世界を
夢見る

百の世界を持っている。

子どもは
百の言葉を持っている。
(その百倍もその百倍もそのまた百倍も)

けれども、その九十九は奪われている。

学校の文化は
頭と身体を分けている。

そして、子どもにこう教える。

手を使わないで考えなさい。
頭を使わないで行動しなさい。
話さないで聴きなさい。
楽しまないで理解しなさい。

愛したり驚いたりするのは
イースターとクリスマスのときだけにしなさい。

学校の文化は子どもに教える。
すでにあるものとして世界を発見しなさい。

そうして百の世界のうち
九十九を奪っている。

学校の文化は子どもに教える。
仕事と遊び
現実とファンタジー
科学と想像
空と大地
理性と夢は
ともにあることが
できないんだよと。

こうして学校の文化は
百のものはないと子どもに教える。

子どもは言う。
冗談じゃない。百のものはここにある。

—ローリス・マラグッツィ—(佐藤学 訳)

出典『子どもたちの100の言葉 レッジョ・エミリアの幼児教育』世織書房

 

 

この詩を読んだとき、心が震えた気がしました。

 

そして私は教育者として未来の子ども達に、

その前に親として自分の子どもに、

100の世界があって欲しい、あっていいと伝えたい、と思いました。

 

 

「みんなと一緒、みんなと同じが正しい」という日本の教育の根底を揺るがす思想じゃありませんか?

 

もうこの詩をお伝え出来ただけで私は満足なのですが、

「いや、肝心の教育法が全くわからないわ!」

なんて声が聞こえましたので、少しだけご紹介します。(笑)

 

 


レッジョ・エミリア の教育法

まず特徴は主に3つ。

レッジョ・エミリア

プロジェクト活動を基本とする保育

グループごとに1つのテーマ決め、子どもたちと保育士、さらには保護者も全面協力の元、とことん調べていきます。

長い場合は数カ月~1年といった長期間。

常識にとらわれない子どもの探究心と大人の底力ですね。

 

 

創造的活動

レッジョ・エミリア にはアトリエリスタ(美術専門家)とペダゴジスタ(教育専門家)が配置されています。

子供たちはアトリエと呼ばれる空間で、目の前にあるものだけでなく、音や匂い、その場で感じた全てのものを音や絵、影、パソコンを使ったデザインなど、あらゆる手段で表現します。

子どもの「アート的思考」を基盤とした保育を行います。

 

桜の匂いを絵に描いたことありますか?

子供の感性って本当に素敵なんです。

 

また自然界にある”素材”がいつでも揃っていることもまた、アトリエの特徴の1つです。

 

 

ドキュメンテーション

これは、子どもや保育士の会話、プロジェクト活動の様子を、誰もが目にすることができる場所に掲示する取り組みです。

最近では日本でも取り入れている園が多くなってます。

 

園の方針がどれだけ保護者に理解、共有されているかによって、園生活を点ではなく線として人生に繋げることができます。

また地域にも見える形で掲示されるため、より広いコミュニケーションを生みます。

 

 

…少し疲れたのでレッジョエミリアの公式HPを引用します。(笑)

 



 

「レッジョ・エミリア・アプローチ」とは、イタリア、レッジョ・エミリア市の幼児教育の場において40年にわたり実践され、近年欧米の著名幼稚園を中心に世界中で注目されている教育アプローチです。

子どもたち1人1人の意思を尊重し、個々に持つ感性を生かすことが最も重要であるという理念の下、常に子どもが学ぶ権利を考え、コミュニケーションのとり方、その為の環境を重視した教育現場を作り上げています。

子どもが過ごす場には自由に発想・表現できるようさまざまなツールやマテリアルが常備されており、子どもの想像力&創造力を高めていきます。

日々子どもがどう反応し、どういう発想を持ったかを記録し、カリキュラムの内容を子どもの成長記録にあわせて作り上げる教育アプローチでもあります。

 

また、保護者と共に振り返り一緒に子どもの成長を考える事も行います。

 

via レッジョ・エミリア・アプローチ | DAIZAWA INTERNATIONAL SCHOOL

 

 

何よりも1番大切にされているのは、

子どもに対する大人の接し方。

 

 

子どもは「 教える存在 」ではなく、「 共に学ぶ存在 」として尊重します。

保護者・子ども・教師の関係性は、対等であるべきとされています。

 

お母さんお父さんなら分かると思いますが、これが1番難しいんですよね。

 

 

何にせよ、1人の教育者としてだけではなく、親として。

大切なことがたくさん詰まっています。

 

 

まずは私たちが、子どもの100の世界を感じてみませんか?

 

 

 

レッジョ・エミリアについて

詳しく知りたい方はこちらの本を参考にしてみて下さい。

↓↓

・レッジョ・アプローチ 世界で最も注目される幼児教育

・驚くべき学びの世界―レッジョ・エミリアの幼児教育

・子どもたちの100の言葉

・GIFTS FROM THE CHILDREN 子どもたちからの贈りもの―レッジョ・エミリアの哲学に基づく保育実践


英語が読める方はぜひこちらも

↓↓

・レッジョ・チルドレン財団公式HP

 

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1件の返信

  1. 2020-02-24

    […] *親になったら知ってほしい!世界の幼児教育~レッジョエミリア~ […]

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