赤ちゃんの受け口 ほっておいても治るの?気になる幼児期の治療法

こんにちは!元保育士なっぺです🐣

 

よく「しゃくれている」といった表現もされる、受け口

下の前歯が上の前歯より前に出る状態で、実際には輪郭に原因があるしゃくれとは異なり、歯並びに原因がある症状のことで、専門的には、受け口=反対咬合(はんたいこうごう)と言います。

これは前歯だけでなく、奥歯の場合も下の歯が上の歯より外側にある場合もこの反対咬合にあたります。

受け口

日本を含むアジアで比較的多く、日本では9%の人が受け口だと言われています。

そのほとんどはすでに乳幼児期の時点でその兆候が見られます。

 

歯医者さんにも 

幼児の受け口 は前歯が永久歯に生え変わるときに直る事があるので、ほっといても大丈夫!」

と言われることが多いですが、治療をせずに大きくなるのを待っていると、より矯正が難しくなってしまいます。

 

いつのタイミングで、どのような状況で、治療の判断をしたら良いか学んでいきましょう。

 

幼児の受け口 成長とともに治るの?

東京歯科大学名誉教授の報告では、

反対咬合の発現率は1歳6ヶ月16.2%、2歳12.3 %、3歳9.6%、5歳5.7%と大きく減少する傾向があるそうです。

このように成長とともに自然治癒する可能性もありますが、自然治癒しなかった方が多いこともまた確かです。

 

つまり自然治癒を待つよりも、しっかりとした知識をつけて、適切な時期に治療することが最も大切だと言えます。

さらには、大人になってしまうと自力で治せる方法はありません。ネット情報などで自力で治せるようなことが書いてあっても信用してはいけません。

 

反対咬合だとどんなことが起きるのか

受け口

前歯で食べ物をかむことが出来なかったり、サ行の発音がうまくできなかったり、時には歯の寿命が短くなることもあります。

そして1番の問題は、顔の骨格つまりは見た目です。

あごが出てることにより、周りからいじめられたり、暴言を吐かれたりするため、本人は精神的なストレスを受ける場合があります。

 

とくに幼児などの成長期に受けたいじめは、心に大きな傷を与え、その後の成長にも影響していきます。

 

反対咬合になる理由

基本的に反対咬合とは、下あごが上あごより過度に成長する場合や、上あごの成長が少ない場合に起こります。

 

上あごの成長が少ない原因は、主に正しい舌の運動ができてないからと言われています。

モノを飲み込む時、舌が上あごにしっかりと吸いつくことが理想です。

唾を飲むことを含めると、この動きを一日に2000回以上繰り返します。

この舌の動きで上あごが前に横に成長していくのです。

 

つまりこの舌の動きの力が弱いと上あごが成長せず、下の歯が上の歯より前に出てしまうようになります。

また、噛むときに顎を前に突き出す、舌で下顎の前歯を押し出すなどの幼少期の癖が長期的に続いてしまっていた場合も同じです。

 

他にも、遺伝的な原因も多く、ご両親や祖父母が反対咬合の場合は本人も反対咬合になる場合もあります

赤ちゃんに受け口が多いのは…

幼児の受け口

まだ歯が揃っていない赤ちゃんが受け口になる理由は、3歳以上の子どもとはまた少し違います。

 

赤ちゃんの歯は通常前歯から生えてきます。

前歯が生えてくるとご飯を食べるときに

上下の前歯でかみ合わせようとするため、下あごを突き出し、受け口のような状態にみえるのです。

 

 

つまり、この前歯だけの状態では本当のかみ合わせの判断することは出来ません。

 

奥歯やあごの発達によってかみ合わせは徐々に変わってくるのです

 

治療は何歳からしたらいいの?

受け口

前歯だけでは判断が出来ないとお伝えしましたが、ではいつ治療の判断をしたら良いのでしょうか。

 

歳半頃に最初に生える奥歯(第一乳臼歯)が上下生えるまで、下あごの位置は不安定で、噛むことによって徐々に上下の噛み合わせが決まってきます。

なので、この時期は保護者への説明と経過観察のみで積極的に治療介入は行いません。

 

2歳を過ぎると、しっかり奥歯を使って噛むことを覚えながら噛み合わせは徐々に安定してきます。

その後2歳半~3歳頃に一番奥の奥歯(第二乳臼歯)が生えた後にしっかり安定して上下が噛み合うのです。

 

しかしここで知っていて欲しいのは、

2歳で受け口(反対咬合)であったものが3歳で自然治癒するものは10%程度。

3歳で受け口(反対咬合)であったもののうち、前歯の生え変わりで正常に戻ったものたった6.4%だそうです。

 

 

つまり永久歯が生えて治るのを待っているのは、この6.4%に願っているにすぎないのです。

さらに、永久歯が生え揃った後では、手術による治療が必要な場合もあります。

そのため、反対咬合は早期治療がとても重要になります

 

この基準を知らない、またはあまり知識がない歯医者さんに

「もしかしたら治るかもしれないと言われたから。」

と先延ばしにして、大切なお子さまの将来を台無しには出来ません。

 

受け口
もちろん6.4%は自然治癒で治ります。

比較的軽度な場合は、定期的に確認しながら経過を追っていくかもしれませんし、前歯の生え変わりで治らなくてもその後の治療で十分対応できるかもしれません。

また、受け口になりそうな傾向があれば舌癖を治したり、口呼吸を治したりなど、自力でトレーニングする事で防止できる場合もあります。

ただ、原因に関しては様々ですので自己判断はすべきではありません。

 

何はともあれ、早めの相談が重要となります。

歯が生え揃ってきた段階で、少しでも反対咬合に不安を感じたら、小児矯正を行なっている矯正歯科で診断の上、適切な治療を受けましょう。

 

永久歯が生え揃っていても、子どものうちであれば、取り外し式または固定式の装置を使い、上の前歯を前に押し出して反対咬合を改善できる可能性があります。

これまでのワイヤーによる歯の矯正と違い、最新のマウスピース矯正・裏側矯正・審美装置で目立たない矯正や、夜にだけつける装置など、選択肢もいろいろ増えているようです。

骨格的な成長のアンバランスがある場合は、下顎の成長を抑える装着や上顎の前方成長を誘導する装置を使用し、上下顎の成長バランスを整えながら咬み合わせを改善していきます。

 

矯正歯科にも各院それぞれの考え方があるので、多数の矯正医がいる大きな病院であったり、2.3院相談したりして、1番考えが合うところを探してみるといいかもしれません。

 

 

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