「素直に甘えられない…」「人を信頼できない」そんな私が愛着障害だと気がつくまで②
前回の記事はこちら↓↓
今回は愛着障害の原因となった幼少期~小学生の時の話です。
私は現在保育士資格を持ち、地域の子育て支援をしていますが、医者や専門家ではありません。
ですが、私が育ってきた環境や過去の症状を聞いて、少しでも自分や他人を理解するヒントになったり、また自らが子どもを育てる際に気を付けたいと思って頂けたらと思っております。
少し暗いお話になってしまいましたが、お付き合いください!
壊れていった家族関係
私は三姉妹の末っ子です。
いつもニコニコしてて誰とでもすぐ仲良くなれ、お喋りが好きな性格。(今もですが(笑))
はじめにお伝えしたように、私は虐待を受けた訳でもなく、育児放棄、つまりネグレクトを受けたわけでもありません。
幼稚園の時からたくさんの習い事はさせてもらい、家族旅行にも頻繁に行っていました。
仲が良くて笑いが絶えない家族が私は大好きでした。
なのでどちらかと言えば、「愛着が形成されなかった…」というよりも、「形成された信頼関係(愛着)が壊れていった。」というのが私の経験談になります。
家族が少しずつ壊れていったのは、私が小学校2年生の時。
小学校高学年になった二番目の姉がひどいいじめにあったことが原因で、お母さんは姉のことでつきっきりなりました。
外でもはっきりモノを言う気の強い長女とは正反対の、何でも空気を読んで引き受けるタイプの気の弱い次女。
ほとんど毎日保健室通いで、家では包丁を持って泣き叫んでいたこともありました。
その時の家族は、心の弱い姉を自殺させないようにとにかく必死。
幼い私でも状況は理解してはいたけど、大好きな姉のことなのに、不思議とそれを冷静に見ている自分もいました。
そんな私のいつもの日常が変わったのは、お母さんの不安やストレスが溜まっていった時でした。
年の離れた長女はすでに家を出ており、お父さんも夜しか家にいない。
年齢的に更年期障害も重なったお母さんのイライラの矛先が私に向けられるようになったのは、今思えばそうせざる負えない状況だったからなのかもしれません。
常に冷たい口調と視線。
私と姉が喧嘩をしても話も聞いてもらえず必ず私が怒られ、少しのことでも執拗に責められるようになりました。
私が傷ついたことがあっても何も気づいてくれない、味方になってくれない。
『お母さんは私のことが大切ではないんだ。』
今まで大好きだったお母さんとの関係はここから崩れていき、それは姉のいじめがなくなった後も変わりませんでした。
でも子どもって、大人の言ってる矛盾や筋の通らないことに結構敏感に気付くんですよね~。
もちろんそれを冷静に伝えることなんて出来なくて、怒鳴って周りのモノに当たって伝えるので余計家族には「ガキだから」と扱われる。
私の長~い反抗期がこうして始まりました。笑
納得いかない事に反抗するようになった私への母の口癖は、
「言うこと聞かないなら学校辞めさせるよ?」という脅し。
(実際に学校や塾に何度も電話を掛けられていました 🙄 )
純粋に友達の親のことを褒めただけでも、
「私はあなたのためにこんなにお金を出している。でもあの子の親は…」と怒鳴られ、こんなにやってあげてるんだ話が延々と続く。
今でも鮮明に残っているのは、私が生まれる前に縁を切り、悪い話しか聞いたことのない祖母の名前を出して、
「あんたは〇〇さん(祖母)にそっくりだ。」と言われた時。
私はまるでナイフで刺されたように固まって、声も出なかったことを覚えています。
昔はいつも怒られる私を哀れんでいた次女からは、
「オマエが産まれてこなければみんな仲良く出来た。これ以上家族を壊すな。」
と言われたこともありました。
幼い私には、大好きだった家族から向けられたその言葉たちは凶器でした。
言葉は消えることなく何度も何度も湧き上がって、何度も何度も私の心を握り潰す。
1人の部屋で泣いた夜は数え切れず、「生まれて来なきゃよかった。別の家族が良かった。」と毎日のように布団で叫んでいました。
涙でビショビショになる犬の抱き枕に「この子も可哀想だなー」にふと冷静になって他人事のように思ってしまうくらい、自分の傷を感じないようになっていきました。
次第に、母親の声を聞くだけでカーッと頭に血が上り、感情や行動がコントロールできなくなりました。
必死に自分を抑えるため、同じ空間にいる時は両手で耳を塞ぐのが精一杯。
夜中に包丁を掴んだり、マンションの屋上から手すりをよじ登ったりしたこともあります。(良い子は真似しないでね)
けれどいざ死を覚悟した時、自分が思っていた以上に死は簡単に手に入れられるものだと気づき、そこに”安心”して不思議と心が軽くなったのです。
「ならまだいっかー。」なんて。
そして感じたのは、愛されたい感情や期待があるから、絶望したり怒りが湧くのであれば、そんなの無くしてしまえばいい。
それが小学生の私が出した答えで、きっとその時に家族に対する想いや愛着は全て蓋をするように殺してしまったのかもしれません。
つづく…。
何十年たった今でもこの頃を文字に起こすと苦しいものがありますね~。
それと同時に言われた言葉や状況をここまで思い出せるもんなんだと、改めて幼かったころの自分のダメージや感情の不健全さに驚きました…!(笑)
大人から子どもに対する言葉は一層気を付けなければと思いますね。