赤ちゃんの睡眠 短いとどうなる?子どもの睡眠時間と発達の関係
こんにちは!
保育士で子育てアドバイザーをしていますなっぺです🐣
突然ですが、「日本女性の睡眠時間は世界で最下位」というのを知っていましたか??
積み重なった睡眠不足が、心身に悪影響を及ぼすとされる「睡眠負債」という言葉も注目されている現代ですが、みなさんは大丈夫でしょうか。
この睡眠不足、もちろん一緒に生活している子どもにも影響しています。
今回は、赤ちゃんの睡眠が大切な理由、そして子どもの睡眠時間と発達の関係についてもご説明したいと思います。
なぜ 赤ちゃんの睡眠 は大事なの?
産まれたばかりの人間の脳は、五感からさまざまな刺激を受けて発達し、大体12歳くらいまでには大人の脳へと成長すると言われています。
こういった脳の成長は、浅い眠り=レム睡眠 の時に行われることが分かっています。
赤ちゃんの睡眠 はほとんどがレム睡眠で、この時間に脳が盛んに回路を形成して成長しているのです。
よく「赤ちゃんの睡眠は大切!」と言われるのは、こういう理由があるからなんですね!
このレム睡眠は成長に従って減っていき、12歳くらいで、大人の睡眠パターン(レム睡眠と 深い眠り=ノンレム睡眠 が交互に繰り返す睡眠リズム)になっていきます。
身長を伸ばしたり、筋肉を作ったりするのに欠かせない成長ホルモンは、このノンレム睡眠中に多く分泌されることが分かっています。
つまりは赤ちゃんだけではなく、思春期までの子どもにとっても睡眠は脳と身体の成長に大きく関わっているということなんです。
では、そんな脳の発達にとって重要な子どもの睡眠時間が少なかったら、どのような影響がでるのでしょうか。
…というより、まず赤ちゃんのベストな睡眠時間はどのくらいなんでしょう??
月齢・年齢別のベストな睡眠時間
この表は、月齢・年齢別の赤ちゃん~子どもの睡眠時間の目安です。
月齢 | 睡眠時間 |
0~3カ月 | 約14~17時間 |
4カ月~1歳2カ月 | 約12~15時間 |
1歳3カ月~3歳 | 約11~14時間 |
4~5歳 | 約10~13時間 |
6~12歳 | 約10~11時間 |
あくまで目安なので個人差もありますが、
生後1カ月くらいの赤ちゃんは1日の大半を眠っていて、続けて起きていられるのは40分ほどなんです。
このくらいの睡眠時間、取れているでしょうか?
子どもの睡眠不足がもたらす影響?
大人の場合「昨日はよく寝れなかったから、疲れがとれなかった」や「寝不足で頭がぼーっとしてしまう」などの自覚症状がありますが、子どもの場合こういった自覚症状を持つことができません。
するとどうなるか…。
ただイライラする、キレやすい、集中できない、落ち着きがない、すぐに暴力的になってしまうといった状態が続くこともあるでしょう。
大人から見ると、そういった行動は「本人の性格によるもの」と感じやすいため、「どうやって接すれば改善できるのか」という考えしか浮かばなくなってしまいそうですよね。
注意欠陥や多動性が特徴とされる発達障害であるADHDと判断された8歳頃の子どもに、しっかりと睡眠をとらせることで一定の改善がみられたケースもあるそうです。
他にも、肥満や高血圧などの生活習慣病を発症するリスクには、食生活が大きく影響していますが、睡眠不足も大きな一因であると考えられています。
また、子どもの学力にも差が出ることも分かっています。
小学3~6年生の主要4科目のテストで調査したところ、平均95点以上をとる成績上位者の41%は午後9時より前に寝ついていて、12時以降に就寝する子どもはいませんでした。
逆に70点未満の成績下位者では、9時前に眠る子どもはおらず、20%が12時以降に寝ついているという結果に。
情報処理能力や記憶力も、睡眠なくてはきちんと働かないのです!
なぜ日本人は睡眠不足なのか
世界中のどの調査データを見ても日本が睡眠不足なのは明らかで、5人に1人は睡眠不足による問題(認知症、高血圧、糖尿病など)を抱えているという話す教授もいます。
日本人が睡眠不足の理由として、
①長時間労働
②長すぎる通勤時間
③スマホやパソコンなどの長時間利用
などが挙げられています。
特に女性の睡眠時間が男性より短く、この傾向は特に共働き家庭に多く見られるそうです。
大人でも昼寝が当たり前の国もある中、朝から晩まで仕事も家事もこなす日本人は頑張りすぎでは!?なんて思ってしまいますね。
それに合わせて、日本では母親を中心とした子育ての家庭も多いため、母親の生活習慣が子どもに影響するのは当然のことかもしれません。
そんな日本の子どもの平均睡眠時間は、昼寝時間をカウントした総睡眠時間で比較しても、世界の中でも目立って短いということが分かっています。
子どもに十分な睡眠を取らせるには
まずは、寝るための環境を整えることがとても重要です。
子どもに限らず良質な睡眠を得るには熱を逃すことが大切になりますが、大人と比べて体温調節が未発達な乳幼児は、環境の温度や衣服の着せ方は特に注意が必要です。
身体の中の体温(深部温度)が下がると、自然と眠りへいざなうことができます。
頭の温度も下がらないと眠れないので、出来るだけ熱を下げられるよう工夫をするとよいそうです。
また、子どもをたくさん遊ばせるのは良いことですが、あまりに疲れすぎるとコルチゾールという副腎皮質ホルモンの分泌が活発になり、体が活動状態に入ってしまうので、就寝直前にはあまり興奮させないようにしましょう。
寝る前のテレビやスマホも同じようなことが起こるので、寝る前には必ずテレビは消すように!
ノンレム睡眠の時は視覚や聴覚、知覚は働きませんが、レム睡眠の時はある程度外部環境を感知してしまいます。
昼寝の時にも、遮光カーテンなどでなるべく部屋を暗くしてあげてください。
絵本の読み聞かせなど、「寝る前のルーティーン」を作ることで、眠りへ入るサイクルを作っていくことも大切ですね!
こちらの記事も、ぜひ参考にして下さい!
①睡眠環境を整える
室内温度は22度くらいに設定し、寝るときは照明は全て消して真っ暗な状態で眠らせるのがベスト!寝る30分前にはオレンジ色系のやわらかい照明(常夜灯)にして徐々に暗くしましょう。
朝はしっかり太陽の光を浴びることも大切です。
②子どもとのコミュニケーション
寝る前のスキンシップもスムーズな入眠に大きく影響します。ぎゅっとハグをしたり、頭を撫でてあげたり、子どもの安心感は質の良い睡眠へ導くのです。
近くにいるママやパパが落ち着いていることも非常に大切です。
③寝る前のルーティーン
毎日、常夜灯にしてお布団に入り、絵本を1冊読んだら電気を消して寝る。そんなルーティーンがあると、子どもは安心し、体もそれに適応していくようになります。
時間を決めて、毎日同じ流れにすることが大切です。
子どもが真っ暗を怖がる時は、ヘッドサイドランプなどの直接目に入らない間接照明を使いましょう。
夜中の授乳時にも役立ちますね!
参考させていただいた書籍はこちらです。
気になる方はぜひ読んでみて下さい!
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